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あなたの暮らしのためになる(?)漫画原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 12:00

液体じゃないのに…「くじらのたれ」

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「くじらのたれ」って、何じゃ?





去年、勝浦に行ってご当地グルメ・勝浦タンタンメンを食べたんですが、それだけじゃなくて、お土産もいくつか買ってたんですよね。

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そのうちのひとつが、「くじらのたれ」。

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……真っ黒。

これはツチクジラの赤身を干した、いわばクジラジャーキーになんですが、気になるのはその名称。

メーカー・ハクダイ食品によると――

「くじらのたれ」は、千葉県南房総に江戸時代から伝わる鯨肉の食べ物。
鯨の肉を秘伝のたれに漬け込み天日で干したものです。いわば「鯨の干し肉」「鯨ジャーキー」と言ったところでしょう。
現在、このくじらのたれをつくっている工場で一番古い歴史を誇るのが弊店です。

なるほど、秘伝のたれに漬け込んだ干物、だから「くじらのたれ」なのかなーと思いつつも、そのあたりはしっかり語源であるとは明記されていない。

食用魚介類に詳しい「ぼうずコンニャクの市場魚貝類図鑑」によれば、「くじらのたれ」とは――

千葉県和田町で作られている。塩干し。切り身にして塩水に漬ける。これを干すと塩水(水分や肉からしみ出してくるもの)がたれて落ちるので「たれ」。

「たれ」とは、味付けのためのタレではなく、「垂れ落ちる」。
なーんだ、そういうことかと納得すると共に、あれ?ハクダイ食品のくじらのたれは、塩水ではなく秘伝のタレをつけて……

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原材料を見たところ、「食塩、発酵調味料、調味料」が使われています。つまりタレと言うよりは「おいしい塩水」に漬けて干したもの……なんですかね。

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さて、そんな「くじらのたれ」ですが、実は本来の「くじらのたれ」は非常に固く、火で炙って割いて食べるものらしいです。

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しかし私が買ったものは、ハクダイ食品が開発した「焼かずにそのまま食べれる」くじらのたれなんだそうですよ。

味は「魚くさいビーフジャーキー」と言えばわかりやすいでしょうか。哺乳類のクジラに「魚臭い」と言うものアレですが、実際そのとおりで、噛むほどにじわりと旨味と海の香りが出てきます。

なお、原材料のツチクジラ、獲っていいのかい!? と心配しちゃう人もいるでしょうが、なんとツチクジラは国際捕鯨委員会(IWC)の捕鯨禁止対象種ではないらしいですよ。
そもそも日本は去年IWCを脱退したんで、知ったこっちゃない……なんて乱暴な書き方することもない。
実はIWCの捕鯨禁止対象でもないのに、日本政府は自主規制し、ツチクジラの捕鯨を頭数制限しているそう。
(ソース:こちら

安心しつつ、しかし自主規制のおかげで意外に貴重な千葉の味、くじらのたれ。
くじらを食べたことのある世代も、くじらなんて食べたことがそもそもないという若い世代も、江戸時代から続く千葉ご当地の味。連綿と続く食文化。一度お試しあれ。

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あと同様に勝浦土産として「勝浦タンタンメンマ」も買っていたんですけども。

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ラー油漬けの穂先メンマがまずいわけがなく。しかし念願叶って去年ようやく食べた勝浦タンタンメンへの思いが募ります。は〜、もう一度食べたい。勝浦タンタンメン。

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