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あなたの暮らしのためになる(?)漫画原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 12:00

新潟ご当地「ル レクチエ ウォーター」と幻の洋梨エピソード

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新潟のローカルドリンク「ル レクチエ ウォーター」で知る、ブランド洋梨「ル レクチエ」の真実。


ル レクチエ ウォーターで
新潟ご当地洋梨
「ル レクチエ」豆知識を知る


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★ご当地水「ル レクチエ ウォーター」

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新潟・越後湯沢駅構内の自販機で買った「ル レクチエ ウォーター」。

流行りのフレーバーウォーターで、新潟のブランド洋梨「ル レクチエ」を使用し、洋梨の甘酸っぱさが香る天然水です。

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「新潟みらい農業協同組合」が販売する新潟ご当地水……というわりには、製造者は長野のメーカーであることは、まあ目をつむっておきましょう。

今回お伝えしたいのは、新潟で近頃ぶいぶいいわせているブランド洋梨「ル レクチエ」の話。


★「ル レクチエ」とは

「ル レクチエ」とは西洋梨の品種名。新潟で主に生産されている品種ですが、👆の楽天市場のリンクで12月販売の予約となっていることからもわかるように、1年中食べられるものではありません。

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「新潟のル レクチエは一年のうちに一ヶ月しか食べることができない、貴重な西洋梨です。」と、「ル レクチエ ウォーター」でも紹介されていますね。

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パッケージにはQRコードが用意されており、「ル レクチエ」に関する豆知識を見ることができます。
リンク先は……なんと、「新潟市」の公式サイト。

 100年ほど前にフランスから新潟に苗木を導入し、栽培が始まった品種です。
 柔らかな甘みで独特の芳醇な香りをもち、口に入れるととろけるような舌触りが特徴です。栽培が非常に難しく、生産量も限られているため“幻の西洋梨”と呼ばれていました。現在もそのほとんどが新潟で栽培されています。
 農家の努力で生産が拡大し品質も向上して、近年では手に入りやすくなっています。
出荷期間:11月下旬~12月下旬

新潟市の公式サイト内の「西洋なし『ル レクチエ』」の項目では、上掲のように説明されています。

フランスから導入されたル レクチエは、栽培が難しく、出荷できるのも11月下旬から12月下旬のたった一ヶ月に限られている。
日本国内でも、ル レクチエの生産は8割以上が新潟県内だそう。

西洋梨の品種と言えばラ・フランスが有名ですが、このル レクチエも近年その存在感を強くしています。しかし私が注目したいのは、ル レクチエの歴史――


★なぜ新潟で「ル レクチエ」が生産されているのか

これも、同じQRコードから飛べる新潟市の公式サイトから引用しますね。

 100年にわたり受け継がれる物語。明治36年頃、白根地区(現 新潟市)の農家、小池左右吉氏によって、フランスから苗木が持ち込まれたことで、ル レクチエ100年物語が始まります。
 当時、小池氏は西洋なしがロシアで高値で取り引きされることを聞きつけ、国内外から約30種類もの西洋なしを取り寄せ栽培を始めました。しかしながら、日本では西洋なしの栽培方法がほとんど知られていなかったため、思ったような収穫が得られず、栽培は衰退の一途をたどりました。

約100年前、そのおいしさではなく、高値で売れることを理由に新潟の農家・小池氏が日本に導入したのが、そもそも新潟の西洋梨の事始め。

小池氏は30種もの西洋梨の栽培に挑戦したが、ことごとく失敗。商品として出荷できるほどの収穫量は得られなかった。
そして衰退する西洋梨栽培……。しかし!

 では、数々の西洋なしが消えていった中、なぜル レクチエは生き残ったのでしょうか。
 実は、そのあまりのおいしさのため、農家が自分で食べるぶんだけの樹を残しておいたのです。それが、いつしか高級料亭のデザートや古町芸者の間でおいしい果物“ロクチ”として目にとまり、美食家たちの間でブームになりました。

売るために育てた西洋梨、小池氏は近隣の農家にもすすめ、分けたのでしょうか。しかし結局売り物とはならず、いつしか栽培されることもなくなっていた数々の西洋梨の苗木。

その中でル レクチエの木だけが、「この梨うまいから、売れんけどとっとこ」という農家によって密かに守られていたという歴史。

ル レクチエの歴史は「売れるらしい」から始まり、「うまいからとっとこ」で守られていたという、皮肉。

さらにもうひとネタ足しておくと、「そもそも原産国のフランスでは現在ほとんど生産されていない」らしいですよ。

それほどにまで難しいル レクチエの生産は、現在新潟の農家によって守られ、ブランド化されている。ちょっと面白いご当地エピソードですね。

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