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あなたの暮らしのためになる(?)漫画原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 12:00

“過去の栄光”を捨てる男のドラマを妄想する

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とある散歩の道すがら。過去の栄光――トロフィーを捨ててる人がいた。しかもバラバラに分解して。


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これが、参加賞的なトロフィーなら、落として壊れちゃったのかなーくらいで素通りなんですが、じっとよく見てみると、これ、

「祝卒業」という、とある高校バレーボール部の卒業記念品。

……いや、この段階でも、たとえば子供に壊されちゃったのかなーくらいで済むんですが、トロフィーってのは名前が彫られているじゃないですか。

この写真を撮っているのは、スマホ。ついその名前をググっちゃう。
すると、Vリーグにも参加するとある有名バレーボールチームのマネージャーをつとめた方の名前が出てくる。
その方が、このトロフィーを贈った高校のバレーボール部のOB会と後援会の要職についてるのもわかっちゃう。

そしてふと見る、このゴミ捨て場。見たところワンルームのアパート。

トロフィーをバラバラにして捨てちゃう、そんな要職につくくらいバレーボールと出身高校に貢献した人。

 年の頃は50手前。バレーボールに身を捧げるつもりが、高校・大学と成績はイマイチだった。
 卒業後、実業団バレーボールチームになんとか入ったが、成績はパッとしなかった。
 ほどなく引退を余儀なくされるが、マネージャーという職についてバレーボールとチームと関わって行こうと思った。
 選手として活躍できなかった分、後進の指導に熱が入り、彼は家庭を顧みない。
 妻との関係も冷え切り、バレーボール選手への夢を託そうとした息子も、バレーボールに興味を持たずに反発しケンカばかり。
 彼は妻から離婚を言い渡され、ワンルームアパートでの独身生活を始める。
 過去の栄光たるトロフィーやメダル、思い出の写真や賞状を部屋に飾る。
 ……彼には、バレーボールしかない。バレーボールしかのこされていない。
 しかし、並べるトロフィーは、優勝やMVPにはほど遠い、誰でももらえる「卒業祝い」。
「俺の人生はなんだったんだ!!」
 彼は、今並べたばかりのトロフィーを、メダルを、賞状を、倒し散らかす。
 バラバラになった“過去の栄光”の真ん中で、彼は膝を付き、顔を覆って泣いていた。
 ……彼はひとりだ。
 外は雨。部屋の静けさに、雨音がやけに大きく聞こえた。
「片付けの途中だった……」
 何もなかったかのように立ち上がった彼は、のろのろと掃除を始める。

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……で、これ。
まともな食事もしないから、栄養ドリンクとかも飲んじゃう。

……そのキャラクターと人となりが脳内に構成され、不穏なドラマを勝手に妄想してしまうので、こういうゴミを捨てる時は個人情報がわからないようにしましょうね!!!

というかゴミ出しのルール守ってよ! 燃えないゴミは袋に入れて、きちんと「過去の栄光」と中身がわかるようにして!
それに瓶・缶・プラは別の日だよ!

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