- 2017年12月21日12:00
超入りづらい謎のラーメン屋「ホワイトハウス」は芸能人が密かに通う“伝説”のスナックだった!
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モヤモヤするスナック居抜き(?)ラーメン屋「ホワイトハウス」は、2月に営業終了する玉袋筋太郎さんも常連、“伝説”のスナック最後のファンサービスだった!
(※文中のマスターとの会話は、記憶を頼りに、文脈は変わらないように注意しながら再構成してあります。ご了承ください。)
謎のラーメン屋
「ホワイトハウス」は
芸人の集まる伝説のスナック
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★スナック居抜きか業態変更か“謎”のラーメン屋に潜入してみた
昨日当ブログNewsACTで掲載したばかりの「ホワイトハウス」。この写真を撮影したのは昼間の営業時間外だったため、「面白看板」のテーマでお伝えしただけだったのですが、どうにも気になりすぎて――来ちゃった。昼間、明かりのついてなかった時間帯に比べ、煌々と光る紫の看板が妙な雰囲気をかもしだし、モヤモヤ度アップ。
近づいてみると、あれっ?「ホワイトハウス」の文字の上にあった「ラーメンの店」の貼り紙はなくなっており、
「コーヒー&パブ」の文字が、ガムテープで隠されている。(そして透けている。)
ラーメンやめちゃったのかなーと思いきや、ホワイトボードには依然「伝説のラーメン」「お待たせラーメン営業中」「ラーメンだけでOKです」の文字。
これはもう、入らなくちゃならない。800円のラーメンだけでいいというなら、ここがスナックだろうとラーメン屋だろうと、この中は確認しなくちゃならない、そんな義務感に駆られました。
★「ホワイトハウス」は閉業間際の“スナック”だった
店内は、カウンターとテーブル席。カウンター奥の棚に並ぶ、お酒の瓶。完全にスナックでした。
――あの〜、ラーメンだけって外に……
マスター「大丈夫ですよ〜、いらっしゃい」
――えぇと、ここはラーメン屋ってことでいいんですか?
マスター「いや、スナックですよ。でも来年の2月に閉店する予定でしてね。女の子(ホステス)にも先月辞めてもらって、私ひとりでやってます。ラーメンですね。ちょっと待っててくださいね」
なんか落語家さんの顔写真も貼られているカオスを感じますが、確かに手書きでラーメンのメニューと、ちょこっと飲めるお酒のメニュー。ワインも日本酒もありますね。
マスター「はいどうぞ」
――ら、ラーメン!?
ここはスナックであると言いながら、マスターが出して来たラーメンは、ガッツリ100%ラーメン屋さんのラーメンです。
濃厚鶏出汁の醤油ラーメン。トッピングの焦がしネギがいいアクセント。
平太の縮れ麺はピロピロと食感楽しく、濃厚でコクあるスープをぴちぴちとまとっています。
味玉は半熟とろとろ、チャーシューさえ本格的。
うまい。しょっぱい。しかししょっぱすぎない。〆のラーメンにこのちょうどいい濃さ。夢中でスープを飲み干すまで、一気に食い切ったイハラさん。
――あの、ここ、スナックなんですよね。なんでこんなウマい、本格的なラーメンを?
マスター「独学ですけどね、凝り性なんで、やるからには妥協したくないんですよ」
――いや、なぜスナックでこんな……
マスター「ああ、それは――」
★「ホワイトハウス」のラーメンは〆の裏メニュー、閉業間際のファンサービス
目の前にある、軽く居酒屋のようなメニュー。
マスター「もともとラーメンは、〆のメニューで時々出していたものなんですよ。2月に店を閉めると言ったら、常連のお客さん達が『あのラーメンを出してよ』っておっしゃるんで、女の子にも辞めてもらって私ひとりでやってるもんですから、せっかくだからやってみようかって」
――ああ、だからスナックでありながら、ラーメン屋。看板も閉業前だから、手書きで簡易的な……。
マスター「あの看板も常連のお客さんがノリノリで書いてくれて」
この看板、お客さんが書いてたのか。
――「ラーメンの店」っていう貼り紙はなくなってましたけど。
マスター「昨日、風で飛んじゃって」
――(苦笑)
マスター「(ホワイトボードに)勝手に『伝説』とか勝手に書かれててね(笑)。伝説でも何でもないんですよ。ただ10年くらい作ってなかっただけ」
――「道楽ラーメン」というのは……?
マスター「道楽でやってたから『道楽ラーメン』って自分では呼んでたんですが、ある時、玉ちゃんが本かネットに『王様ラーメン』とか勘違いして書いちゃって」
――玉ちゃん?
マスター「玉袋筋太郎さんね。それでネット見た客がラーメンだけ食べに来るようになっちゃって、ウチはスナックだから困りますよと。面倒になってラーメンやめたのが10年前。だから『伝説』と――」
――ちょっと待ってください。今「玉袋筋太郎」って言いました?
★「ホワイトハウス」は芸人・俳優が集まる“伝説”の店だった!
マスターが出して来たのは、玉袋筋太郎さんが書いた『絶滅危惧種見聞録』。
「第七話 高円寺の大統領 『スナック ホワイトハウス』」。……あ、載ってる。この店が一章まるまる書かれている。
実はここ「ホワイトハウス」。スナック芸人でキャラを確立されている玉袋筋太郎さんが通うお店だったのだ。
マスター「(通ってくれていたのは)過去、ですよ。ほら、彼『スナック玉ちゃん』って自分の店やってるでしょう」
だが、そもそも玉袋筋太郎さんが見つけた、それだけの店じゃなかった。玉ちゃんが通ったのには訳がある。それは、マスター自身が、
マスター「実は私、昔、ポール牧師匠のマネージャーしてまして」
――ぽ、ポール牧!?
もともと、芸能関係の仕事をなさっていたのだ。
もうダメだ、ラーメン一杯きりで帰るわけにいかない。松の実をつまみに、ラムのロックをオーダー。ちょっとマスターの話を聞こう。
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ざっと書けば、マスターはポール牧師匠の元マネージャーで、芸人の友人知人も多く、マネージャーを辞めてから不動産関係事業も立ち上げた。バブル崩壊を経て紆余曲折、「スナック ホワイトハウス」をオープンさせたのが20年前。(正直、40年前と言われても驚かない年季が入ったお店の内装。)
来るお客は芸人さんや俳優、雇う女の子も役者やモデルの卵。
活気ある店内ではしゃぐ、玉袋筋太郎ほかの芸人さんや役者さんの写真、そしてマネージャーとして帯同していた時代、30代の若々しいポール牧師匠の写真まで、一見客の私に気軽に見せてくれるマスター。
昭和と平成の芸人史、その生き字引が、なんと高円寺と阿佐ヶ谷の間くらいの辺鄙な住宅街に、ぽつんとスナックを出していた。
DEEP高円寺。DOPE阿佐ヶ谷。
だってこんな場所ですよ。こんな場所に、あの芸人さん、役者さんが来ていた。玉袋筋太郎さんも常連だった――
★「ホワイトハウス」伝説は人知れず終焉する
高円寺駅からも阿佐ヶ谷駅からも遠い、早稲田通り沿いの小さなスナック「ホワイトハウス」。
かつては芸人・役者・モデルさん達が夜な夜な宴を開いた酒場。
スナックという業態であること以上に、そんな客層だったせいかもしれませんね。ネットで「高円寺 ホワイトハウス」などググっても、まったくと言っていいほど口コミが出て来ません。
通りすがりじゃ、絶対入らない秘境のスナック。なぜか本格的なラーメンが食べられ、昭和芸能史の一旦を垣間見ることのできるDEEPスポット。
最後に、マスターと交わした会話を記憶で書き出し、今回は終わります。
――今日食べたラーメンをネットに写真上げたり、お伺いした話を書いても大丈夫ですか?
マスター「もう2月に辞めるんでね。大丈夫ですよ。むしろここに残っているお酒、飲み干しに来て欲しいくらいです」
(そう言うとマスターは、残り少なかったラムのボトルから、「サービスです」最後の一滴まで私のロックグラスに注いだ。)
マスター「厨房が狭いから毎日20杯分くらいしか作れないんだけど、余るのももったいないから、(ネットに上がった情報を見て)ラーメンだけでも食べに来てくれれば」
――僕もまた、普通に飲みに来たいです。
マスター「あっ、でも一度に来られてラーメンのオーダー重なると困るかな。どんぶり6枚しか無いんだけど、2月には閉めるっていうのに、備品の買い足し、したくないでしょう?(笑)」
【店舗情報】
名称:スナック ホワイトハウス
住所:東京都杉並区高円寺北4丁目43−7
営業時間:11:30〜14:00/18:00〜(不定休)
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