- 2017年09月17日17:00
「幕の内弁当」の名前の由来と、歌舞伎座で食べた弁当の話

「幕の内弁当」の由来、って知っていますか? 私がこの写真を撮影しているその背景に、そのヒントがあります。

先日、人生で初めて歌舞伎を観に行きました。たまたま招待券をいただいて、1階席の一番奥という、けっこういい席から観劇できて、いい経験でした。
そしてせっかく歌舞伎座で4時間半の長丁場を過ごすので、ぜひ「幕の内弁当」を食べたいと考えていたんですよね。

「幕の内弁当」の語源をご存知ですか?
WEBの辞典等で検索すると、以下のように散見します。
俵形の握り飯とおかずとを詰め合わせた弁当。芝居の幕間 (まくあい) に食べるものとして考案され、現在では最も一般的な弁当になっているもの。(goo辞書より引用)
江戸時代に、芝居の幕間に食べられていた弁当。だからこそ私は、歌舞伎の幕間に「幕の内弁当」を絶対食べておきたかった。
だけど、弁当を開けてちょっとガッカリしたんですよ。

なんか違う……。
幕の内弁当って、俵型のひとくちゴハンが並んでる、アレじゃないの……? って、この弁当のおかずの豪華さは良かったんですけど、俺は基本の標準的な、みんなが頭に思い描く“幕の内弁当”を歌舞伎の幕間に食べたかったんだ……。
ちなみになぜ幕の内弁当のゴハンが俵型のひとくちサイズなのかと言えば、そもそも芝居観劇のお供としての「幕の内弁当」にはさらに遡る原型があり、それがシンプルな“おむすび”だった説もあるらしいのですよ。
この“幕”の文字はもともと、戦場の陣営の幕を意味するものだと言われている。そこから“幕の内”と言う時は、野戦弁当のことを意味してたようだ。だが当時は、武士が短時間で腹がふくらせるのが目的の、ごま塩を付けた程度の握り飯でしかなかった。
それが弁当の形になったのは、庶民の文化が栄えた江戸後期のこと。“幕”の文字が芝居の“幕”と重なったためなのか、芝居見物のときにたべる弁当として使われるようになった。
(駅弁の定番、幕の内弁当の「幕の内」ってどういう意味?|Excite Bit コネタより引用)
野戦食だった握り飯が芝居のお供のお弁当となり、豪華なおかずを楽しむご馳走弁当へと変遷した「幕の内弁当」。
私が食べた「みやび幕の内弁当」も、串団子のデザート付きの豪華なお弁当でした。語源は語源として、今、江戸時代の娯楽を受け継ぐ歌舞伎の幕間で楽しむ弁当は、非日常のハレの文化ってことで享受しておけばいいんじゃないでしょうかねw
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