- 2016年04月24日12:00
江戸のミステリースポット「おいてけ堀」は実在した!
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ホラー大好き系漫画原作者、猪原賽(@iharadaisuke)ですこんにちは。
怪談にも語られる「おいてけ堀」は実在しました。錦糸町に用事があったついでに、おいてけ堀跡地界隈を散歩し、その痕跡(?)を辿って来ましたよ。
江戸のミステリースポット
「おいてけ堀」は実在した!
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★「おいてけ堀」とは
江戸時代の頃の本所付近は水路が多く、魚がよく釣れた。ある日仲の良い町人たちが錦糸町あたりの堀で釣り糸を垂れたところ、非常によく釣れた。夕暮れになり気を良くして帰ろうとすると、堀の中から「置いていけ」という恐ろしい声がしたので、恐怖に駆られて逃げ帰った。家に着いて恐る恐る魚籠を覗くと、あれほど釣れた魚が一匹も入っていなかった。
(Wikipediaより)
怪談や落語の演目として語られる、江戸のミステリースポット「おいてけ堀」。現在は墨田区本所を舞台とした「本所七不思議」のひとつとして語られる場所です。
★「おいてけ堀」で町おこし!

そんな墨田区本所地域は、JR錦糸町の辺り。商店街の歩道には、こんな「おいてけ堀」ブレートが埋まっていたり、

錦糸町南口の「錦糸堀公園」には、おいてけ堀・カッパ像が設置されています。
(なお、怪談「おいてけ堀」においては「(魚を)置いて行け」との怪しい声の主はカッパとする説が有力とされている。その他諸説あり)
実在した江戸時代のミステリースポット。そっか、本所七不思議だから、墨田区にあったのか……と思うでしょ? 実は墨田区のお隣・江東区にも「おいてけ堀跡地」があるんですよ!
★「おいてけ堀」は江東区・亀戸にあった!?

一方、錦糸町駅からほど近い、しかし区境を越えた江東区亀戸1丁目。第三亀戸中学校前まで来てみました。

学校の校門横にあるのは、なんと「おいてけ堀跡」の碑!

こちらにも「おいてけ堀」の由来や、ここが「おいてけ堀跡」である証拠を記した説明が掲げられていました。しかも「江東区登録史跡」にも指定されています。

なぜここが「おいてけ堀跡地」なのかと言うと、れっきとした証拠として、明治42年作成の地図に「オイテケ堀」の文字が記されているのです。現在、この赤く塗ったブロックの中に「オイテケ堀」を示す名前と堀が記されていますね。

現在のこのあたりをGoogle Mapで表示すると、確かに「第三亀戸中学」の敷地が、明治時代の「オイテケ堀」の位置と完全に一致。
★「おいてけ堀」はひとつではなかった!?

ただし、墨田区が町おこしの材料として使っている「本所七不思議」の向こうを張って、こちらが元祖といった主張をしているわけではありません。
そもそも「おいてけ堀」の伝説は「墨田区両国付近から江東区亀戸あたりにかけて残る」ものとし、「地元でおいてけ堀と呼ばれている場所が一か所だけではない」とも。
今でこそ「本所」という地名は墨田区内の地名ですが、墨田区・江東区という区分けも当然後世になってのこと。江戸時代は錦糸町周辺含めてざっくり「本所」と呼ばれていたとしてもおかしくないわけで……

錦糸町駅北口の「錦糸町公園」も、

南口の「猿江恩賜公園」にも、ここにもともと「おいてけ堀」があったのでは? とし、このふたつの公園を心霊スポットとして紹介する者もいるとかいないとか……

――その真実は、カッパのみぞ知る。
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