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あなたの暮らしのためになる(?)漫画原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 22:00

10年も遡って未納分を収められる「国民年金後納制度」は今月末までなので、未納がある人は急いで支払うべき

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国民のみなさーん! 年金収めてますかー!?

あ、厚生年金の会社員や共済年金の公務員の皆さんは当然払ってますよね。今回は「未払い率」の高さが度々問題になっている国民年金について、未払い分を10年遡って収めることの出来る「後納制度」が今月末、9月をもって終了しますよ、という話。

★未納者だったよ、俺

2015-09-09-21-07-00
「国民年金」払っても、将来大してもらえない。もらえないかもしれない。そんな言説で「未納率」が高くなっている。それが社会問題となっていますが、私も実は、長期未納者の一人でした。

私は2000年よりマンガ家として活動している15年選手ではありますが、いかんせん売れない。日々の生活費に困る時間はけっこう長く、その結果国民年金の支払いが滞りがちな人生でした。

でも、いろいろ考えて、きちんと未納分を支払いました。その際今月中までの「後納制度」がすごく役立ったので、ぜひ10年遡って未納のある方に向けて、ぜひよく考えて、早急に支払ってほしいなと。そんな意味で書き連ねる駄文です。別にニュースとかレポートじゃないです。


★本来2年で時効するものを10年まで遡れる特別制度

未払いの年金を過去に遡って支払うのは、本来は2年で時効。それより過去の分に関しては本来支払うことが出来ないはずでした。
(そのおかげで、それまで支払ってなかったのを、今後支払い続けるとしても「年金受給資格」を得られる月数に足りない→今後払ってもムダとなり、結果さらに未払いとなる例があった)

ですが、そうしたこれまでの未払いの多さで「年金受給なし」となる世代を救ったり、「年金受給可能」であっても、支払い月数によって将来受給額が増減する年金を、より高い額いただけるように……と設けられた時限制度が「後納制度」。


★「後納制度」のメリット

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後納制度を使って、10年遡り、未払いの年金を支払う……そのメリットは、
  • 年金受給資格を得る可能性
  • 将来受け取る年金額の増額
の2つ。

過去、かなりの未払いがあったわたくしですが、この「後納制度」を使うことで、まるっと未払いだった年金を支払うことが出来ました。
昨年からこの夏までにかけて、いつもの年金に加え約4年分の未払い分、約80万円を余計に支払ったので、家計的に痛いのは正直なところですが、本来は過去支払うべきものを現在精算している状態なので、そりゃあまあ仕方ない。


★「後納制度」は9月で終了

そんな大金払えない、という未払いの皆さん。それでもこの10年遡って年金を払える制度は、今月、9月末で終了。

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平成27年、9月末で終了なのですよ!

「将来もらえる額が少ないなら別にいいや」
「年金もらえるまで生きている気がしないよ」
「国民年金に期待していないよ」

そんな考えの皆さんは、改めるべき。それはあなたが年金受給資格を得る将来老齢になった時、もらえる年金(老齢基礎年金)の事しか考えていないのです。

もし、明日、交通事故に遭ったら。


★国民年金で「給付」される3つの年金

国民年金を支払っている事で、将来給付される年金とは、
  • 老齢基礎年金
  • 障害基礎年金
  • 遺族基礎年金
この3つ。「将来少ない、もらえない」とあなたが危惧する年金は、そのうちの「老齢基礎年金」のこと。65歳になった時点から、給付される年金のことです。

しかしもし仮に、あなたが

「35歳・配偶者、子あり」として、これまでの国民年金を全て払っていた場合。
そして交通事故に遭ったとします。

大怪我をして障害が残ったら、「障害基礎年金」が給付されます。
怪我で済まず、死んだとしたら、遺族に「遺族基礎年金」が支払われます。


65歳になっていなくても、それまで支払った年金額に応じたそれぞれの年金が給付されるのです。それが微々たるものでも、絶対家計を助けることはおわかりでしょう。

そしてその受給資格で大事な点は、その怪我/死亡までの年金支払期間のうち、3分の2を支払い済み(免除含む)であること。

もしあなたが「35歳」、これまでまるっと15年、国民年金を払っていなかったら、事故にあって障害が残っても、死んでも、年金は当然給付されない。1円たりとて。

このリスク、怖くないですか?


★リスクを考えるなら制度があるうちに何としてでも払うべき

もしあなたが「35歳、配偶者・子あり」として。
そしてこれまで「年金を支払った事がない」として。

9月末までの「後納制度」を利用し、10年遡って年金を支払えば、この先事故に遭い、怪我をして障害が残っても、死んだとしても、幾分かの家計の助けになる「障害/遺族年金」を受け取ることが出来ます。

来月10月になったら、「後納制度」は終了し、遡って支払える未払い分は2年までになります。その2年分を支払って、その後年金を払い続けても、「障害/遺族年金」を給付可能な「加入期間のうち3分の2以上の支払い済み/免除」に届くためには……

 35歳、年金加入期間15年、内支払い済み2年(15分の2=13%)
 40歳、年金加入期間20年、内支払い済み7年(20分の7=35%)
 50歳、年金加入期間30年、内支払い済み17年(30分の17=56%)
 59歳、年金加入期間39年、内支払い済み26年(39分の26=66.6%
 60歳、年金加入期間40年、内支払い済み27年(40分の17=67.5%)

3分の2=66%とすれば、その分水嶺は59歳。これから支払い続けても、59歳になるまで、万が一のことがあったとしても「障害/遺族年金」の給付対象とはならないのです。
(ただし、この計算は、わかりやすく説明するための「脅し」でもあります。10月から新しい「後納制度」が始まりますが、それについては次項にて)

今月末までなら、未払い全額10年遡って払えば、今年から障害・死亡に対するそれぞれの年金受給が可能……

未払い年金、今払わないでどうするの!? 今でしょ!


(と、既に死語の上、若干用法間違ってみるキャッチフレーズ)


★ただし5年遡る新・後納制度始まる

ま、そんな事急に言われたって、じゃあ全額払うよ! っていうお金の余裕ないのはわかります。余裕あったらこれまでも支払う事できたろうし。

でも、10年前まで遡る「未納」がある方は、せめて10年から5年まで遡る間の未納分は、無理してでも今月中に支払っておくべきです。なぜなら、10月から、過去5年まで遡れる新しい後納制度が始まるからです。

国民年金保険料「10年の後納制度」は9月30日まで
 「10年の後納制度」は、平成27年9月30日をもって終了します。終了後、平成27年10月1日から3年間に限り、過去5年間に納め忘れた国民年金保 険料を納付することができる「5年の後納制度」が始まりますが、10年の後納制度よりも納付できる期間が短く、保険料の加算額が高くなります。
お知らせ−日本年金機構より一部引用)

上の項目で、「後納制度使わなかったら、来月から、2年遡って支払っても59歳まで障害/遺族年金は受け取れない」と書いたのは、脅しのためのウソです。ウソというのは「2年遡って」という文言。

実は10月からは、5年遡って未払い分を支払い出来る新しい「後納制度」が始まります。
もう一度、表にして書き出すならば……

 35歳、年金加入期間15年、内支払い済み5年(3分の1)
 40歳、年金加入期間20年、内支払い済み10年(2分の1)
 50歳、年金加入期間30年、内支払い済み20年(3分の2

と、まったく後納制度を利用しなかった場合に比べ、9年早く受給資格を得られることになります。

あくまで「35歳まで15年間、年金未払いの方が10月からの後納制度を利用して5年遡り、今後支払いを続けた場合」のだいたいの例であり、年金加入月(誕生日)によっても変わって来ますし、これまで少しでも年金を支払ったことのある方は、もちろんこの数字は違って来ます。


★各自治体の年金事務所に相談しよう

未納問題、個人情報流出問題……年金運営につきまとう一連の不祥事ゆえにでしょうか、現在年金事務所に伺うと「支払う意志」のある方への対応は非常に懇切丁寧にしていただけます(笑)。

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今回終わる「後納制度」にしても、10月から始まる新「後納制度」についても、上記図のとおり

<2>年金事務所において申込書の審査、承認・承認通知書、納付書、リーフレットの送付

とありますが、待っていればその場で納付書(コンビニで支払う用紙)をもらえ、丁寧に説明いただけます。

私自身、大きな声では言えない「未納者」でしたが、ほんと今後のリスクに備え、10年遡り後納したかった、実際後納出来た。その安心感は、電話やメールで問い合わせでも、公式サイトの説明を読むのでもなく、実際年金事務所に出向き、相談したから得られたものです。

「年金? 払ってないよ? なにそれおいしいの?」

という方がいるなら、ぜひ考え直して、早急に支払いを検討してもらいたい。出来れば「後納制度」があるうちに、出来るだけ長く、「支払った」という月を増やすために。そして今後も続けて年金を支払うように。

将来65歳になった時ではなく、今日明日、万が一の事があった場合、「年金」は少しでもあなたや家族の助けになるはずですから。


日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/


図解わかる年金(2015-2016年版) [ 中尾幸村 ]
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