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なたのらしのめになる(?)「世界の中野」からマンガ原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 12:00

「スマート国勢調査」と「日本型軽減税率制度」…政府はインターネット過信し過ぎでは?

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本日より「国勢調査」が始まります。今回から「インターネット回答」システムが導入され、パソコンやスマホでカンタンに調査回答を送信出来ると言いますが……

今回はこの「国勢調査インターネット回答」と合わせ、話題となっている将来の消費増税を見越した「消費税還付」のシステムについての報道等、ネットと社会システムに関するニュースに対しての、私の雑感を述べる、ただのチラシの裏です。

★さっそく国勢調査サイトに行ってみた

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「スマート国勢調査!」と銘打たれた今回の国勢調査。いちいち調査員が来て、調査票書いて渡す……これまでホントにそれ1億人を超える日本国民全員が回答してたか疑わしい。というか俺5年前に回答したかな? なんて記憶があやふやです。

そこをネットで回答すりゃ、いつでも誰でも回答出来るだろう! という国の施策が今回の取り組みなわけですが……

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はい、では回答してみますかねーとサイトをポチッと。

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しかし、単純にサイトに行っただけだと、まだ回答出来ないんですよね。

実は「インターネット回答の利用案内」という封書が届くのを待ち、そこに記されてる「調査対象者ID」と「パスワード」を入力しないと、この先に進むことが出来ません。

ポストにIDやらパスワード届くくらいなら、もう調査票直接置いていけよ! その場で書いて返送してやるよ!!

と私は思うんですが。


★ネット回答、する?

また、「インターネット回答」の期限は9月10日〜20日までの10日間。
田舎ならともかく(という言い方は失礼かもしれませんが)、都内の個人世帯、さらに若い世代になると、ポストを毎日覗く人、います?

さらにそこでポストの中の封書に気付いたとして、わーい、IDとパスワード送って来たー、さっそく返答してやるぜー! となりますかね?

国勢調査インターネット回答のQ&Aには、「インターネット回答は安全か」という質問と、「これまで試験調査においてシステムの安全性や安定性などについてテストを重ねてまいりましたので,インターネット回答をされる場合は安心してご利用ください。」という回答がありますが、昨今、様々な個人情報が流出する事件が頻繁に起きている中、不安に思う方も多いでしょう。

そもそもインターネット回線を持たない方や、特に団塊の世代以上のお年寄りとなれば、PCで回答する気が起きないだろうし、やったとしても、途中でわけわからん、と放り投げる方も多いのでは?


★ネット→従来の紙の二度手間

そうしたハードルの多い「国勢調査インターネット回答」、もし期限までネット回答をしなかった場合は、改めて調査員が「(紙の)調査票」を配布。従来のアナログシステムで回答を提出・送付となります。

「インターネット回答用の封書の配布」と、「従来の調査票の配布」。調査員の各戸訪問は二度手間。

その上たった10日間のインターネット回答を、したかしなかったか。その照合もインターネットシステム運用の経費となりますよね? ちょっと手間も金も掛かり過ぎでは?


★今回の国勢調査のネット参加率は?

以上の懸念から、今回の国勢調査、「ネット回答率」が後日発表されるといいなと思っているんですよ。

私はこう、自分の意見や、日々の生活をこちらのブログに綴っていますし、情報の収集・拡散に大いにネットを利用していますが、どこか信用していない部分があると言うか、「ネット言説」「ネット情報」はノイジー・マイノリティでしかないと思っていて。

後日「ネット回答率」が発表されて、とても低い……という結果に終わるならば「ああ、やっぱりね」と冷ややかに笑うだろうし、もし高い結果になれば、ちょっと「ネット社会」というものを見直すようになるのかなと。

で、もし低い結果に終われば、私は次項の問題に関して、ちょっと政府が見直してくれないかなと思ってるんです。


★消費税還付がマイナンバー&ネットで行われる件

消費税還付、世帯で合算 上限1人年4000円超|日本経済新聞

 負担軽減の適用を受けるにはICチップ付きの税と社会保障の共通番号(マイナンバー)の個人番号カードが必要だ。個人番号カードを店頭の読み取り機にかざして、個人認証する。軽減する2%分はポイントの形で政府のサーバーに蓄積しておく。

 (略)
 還付を受ける際にはパソコンやスマートフォン(スマホ)などからマイナンバーの関連サイトに入り申請する。還付金は事前に登録した本人名義の銀行口座に振り込まれる。

将来消費税が10%に増税される際、飲食料品等の「軽減税率」対象物は、買い物した際に一旦10%払い、マイナンバーカードにその軽減分2%をポイントとして付与。
後日ネット経由で還付申し込み……

って、誰がそんな手間かかることするんじゃいと。

今でこそやっと電子マネーが普及し始め、SuicaやwaonやPontaや楽天Edyで買い物することが多くなったものの、各陣営、ポイントユーザー囲い込み激しい現状。

え、何? 消費税10%になったら、(飲食料品の)買い物の度に各社のポイントカードの他にマイナンバーカードを「ピッ」ってやんなきゃいけないの? それしないと還付されないの?

「カードなければ減税ないだけ」 消費税還付案で麻生氏:朝日新聞デジタル
 還付を受けるには、買い物時にマイナンバー社会保障・税番号)の個人番号カードを持ち歩く必要があるが、麻生氏は「カードを持ちたくなければ持って行かないでいい。その代わり、その分の減税はないだけだ」と語った。

マジかよ。


★「日本型軽減税率制度」への疑問

上にも書いたとおり、最近は電子マネーが普及して来て、コンビニやスーパーなら、ICカードリーダーはだいたい設置されています。

が、未だ導入していない個人商店は、カードリーダーが必要になる。現在カードリーダー配布の案も出ているそうですが、ちょっと待ってよ。

【疑問1】例えば八百屋で、野菜を買う時カード出す?

軽減税対象である飲食料品を販売する小売店(八百屋、魚屋、肉屋……)、そこでの買い物にもマイナンバーカードを出して、読み取ってもらって、後日還付。
商店街でのちょっとした買い物で、そんな煩わしい事、誰がするんだ?
それでも導入すると言うのなら、ただでさえイ○ンモールみたいな大型モールの出店で疲弊している“商店街”にトドメ刺すようなもんじゃない?

店内に吊り下げたザルに小銭放り込んで、お釣り出すような店。客にサービスで、感覚で割引するような商売している小売が、カードリーダーの還付システム導入迫られたら、面倒だからって店たたむんじゃない?

客のほうだって面倒で、よりスーパーのほうに足が向くんじゃない?

【疑問2】ネットスーパーでの買い物は?

最近は宅配してもらえるネットスーパーの需要が高まって来ています。大手スーパーでは、ネット専門の店舗(配送所)を構え、システマティックな商品管理をしているところもあるそうです。

さて、ネットで買い物、だいたいはクレジットカード決済だと思いますが、マイナンバーカードはどこでピッとするんでしょうかね。

ご自宅のPCに、ICカードリーダーを設置し、カード不要のネット決済と共に、自分でピッとする必要があるんですか? 個人に、そんなカードリーダーを買えと

PCじゃなくって、スマホで注文している人は? スマホでどうマイナンバーカードを読み取ります?

はあ、今はBluetoothでスマホと連動するICカードリーダーライターがあるんですね。でも、通販の度にこれ必要になるんです? 邪魔だよバカ。

せっかく便利になったネットスーパー。還付手続きが面倒だ、カードリーダーない。じゃあ店舗行くしかねえな。はい、せっかく上がり調子になっているネットスーパーという業態も終わりです。

【疑問3】そもそもネットで還付申し込みするんかね

いくらネットが普及しているとはいえ、どうしてもいる、一定の「ネット断絶」世代。上記「国勢調査インターネット回答」をしない世代が少なからずいるだろうという予想と合わせて考えれば、「還付はネットで申し込み」というシステムが敬遠される層と大きく被るでしょうね。

これらの疑問を容易に想像し、手詰まり感もっさりの今回の軽減税率政府案。「日本型軽減税率制度」と銘打ち、打開策としているようですが、果たしてきちんと運用されるのか、もう完全に「消費税一律10%」で国民が諦める社会が容易に想像出来、私は失望しています。


★政府には「スマート国勢調査」の結果で「日本型軽減税率制度」を諦めて欲しい

この見出し文が、私の今回のチラ裏の結論です。

普通に欧米型の「軽減税率」やってくれよと。
買い物の度に煩わしい事させて、面倒な奴は消費税10%ぜんぶもってかれて然るべき、みたいなやり口、勘弁してくれよと。


★「ネットで政治」は時期尚早

その他、「ネット選挙/投票」もいずれ……なんていう話があります。……が、まだまだ私は、時期尚早だと思います。

現在放映中のアニメ『ガッチャマンクラウズ インサイト』では、ネット選挙(インターネット政治)がテーマになってますが、今回の「スマート国勢調査」にしても「日本型軽減税率制度」にしても、インターネットを使わない(使えない)高齢者がいる現代では実現しない世界観だと思います。

もしこれらの「ネット政治システム」がきちんと運用されるとしたら……それは「デジタル・ネイティブ」である現在の乳幼児が、成人した時……そして現在の「ネット断絶/デジタル・アレルギー世代」が完全に日本国内から姿を消す、数十年後以降なんじゃないかなと思いますね。

余談ですが、そんな日本は、きっと地方が完全に“終わってる”予感さえします。

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今回の「国勢調査」。調査後はインターネット回答率、ぜひ公開して欲しいですね。


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