- 2015年06月26日12:00
アプリゲー「オタサーの姫」に見る20世紀と21世紀の“コミケの存在意義”の違い
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90年代初頭、晴海会場時代からコミケに行ってたわたくしとしては、昨今のオタクのコミケに行く目的にモンニョリ。
それが話題のスマホゲー「オタサーの姫」で如実に比較出来ますよっていう話です。
それはコミケの理念として同人誌は「販売」ではなく「頒布」であるという言葉にも表れていると思うんですが、二次創作が出版社や作家から、著作権のグレーゾーンとして見て見ぬふりをされているわけですよ。
私も20年前のあの時は、クッソくだらない二次創作同人誌を作っていたもんですが、現在売れない職業作家となって、どこか「同人誌」「二次創作」に対して複雑な思いを持っているのは確か。
(俺の作品の同人誌作ってもいいんだよ!という気持ちと、商業的に出版社はアレだと思うんだろなとか、そんな悩み以前に俺自身マイナー過ぎて作品の同人誌作るファンもいねーやという情けなさ。)
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でも最近のライトなオタク趣味な人って、コミケに何しに行くって、企業ブースのグッズを買いに行くんですよね。
「頒布」という言葉で「作家・出版社・権利者」に対して、お陽様の当たる大通りではなく端をコソコソ歩いてるんで……という態度で「同人趣味・コミケ趣味」をひっそりと守っていたかつてのオタクに対し、今のオタクは堂々と「出版社・権利者」の企業ブースに公式グッズを買いに走る(※)。並ぶ。「購入する」。商業グッズですからね、これは「頒布」とは言いません。「販売」です。
(※走っちゃダメですよw)
そりゃ「頒布」という言葉も形骸化するどころか、
「同人誌買います」「同人誌販売します」という言葉に疑問を持つ人も少なくなるよなー、
オタサーをモチーフにしたゲームでも、「レアグッズを買いに行く」事がイベントになっちゃうよなーと悲しくなった……という、既にコミケに行くこともなくなった老害・懐古厨のボヤキなんで、別段口からツバ飛ばすほど「どうにかせい!」と怒ってるわけじゃないんですが。
このオタクの変容は何がキッカケだったのかと考えてみると、ファンの二次創作イベントだったはずのコミケに上記のとおり「公式」グッズを「購入」というスタイルが導入された「企業ブース」が登場してからだと思うんですよね。
一体いつからコミケに企業ブースなんてものが……とちょこっと調べてみたら、1996年冬のコミケ51からだったようです。
……20世紀じゃん!!!w
俺バリバリ現役世代だったじゃんwww
ま、コミケに行かない懐古厨が何を言おうと、今現役でオタクやってコミケに行ってる皆さんの感覚が正しいんだと思いますよ。日陰者じゃなく、ひとつの個性として堂々と明るいオタク。いいじゃないですか。
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