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  • 12:00

「旧・新全6作、どんな順番で観る?」スター・ウォーズ・イヤー記念連載『スター・ウォーズ』ノ・ミカタ

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2015-01-11-15-38-55
NewsACT【映画】カテゴリにおいてはお世話になりっぱなしの映画レビューブロガー「まじさん」。

今年は待望の第7部「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」公開イヤーということで、『スター・ウォーズ新聞』が発刊されるなどお祭りムードが高まって来ていますよね。それに合わせてまじさんより急遽NewsACTでスター・ウォーズに関する連載をしたい、とお申し出いただきました!

では、さっそくどうぞ!

『スター・ウォーズ』ノ・ミカタ エピソード1/公開順と時系列順の闘い

今年はスター・ウォーズ・イヤー


ついに、12月18日にシリーズ7作目『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』が、世界同時公開される!

今年は、スター・ウォーズ関連のイベントが盛りだくさんで、公開までお祭り騒ぎを満喫できる素晴らしい1年となる。ゴールデン・ウィークから、撮影に使われた衣装や小道具、ミニチュア、コンセプトアートなどを展示する「スター・ウォーズ展」(←http://www.roppongihills.com/tcv/jp/sw-visions/)も、六本木ヒルズから始まり、全国巡業するという。『スター・ウォーズ』は、まさにアートなのだ。

今年だけではない。今後、8作目、9作目と、一年置きに公開され、その間にもスピンオフ作品も公開すると言うのだから、この騒ぎは、2019年まで続く事が見込まれる。この騒ぎに乗り遅れるな!まだ間に合う!

今回の新作は、前作から30年後の世界を描いた続編である。と、言う事で、旧作を見てないと、いろいろわからない事請け合いだ!

そこで、この騒ぎにまだ乗れない『スター・ウォーズ』未見の諸君! 全く知らなくても大丈夫。これから『スター・ウォーズ』の楽しみ方を不定期連載でお伝えしようと思う。


三部作で1セット

まずは、旧作を見て頂きたい。

『スター・ウォーズ』は、2つの三部作でからなる全6作のサーガである。
先に公開されたエピソード4〜6を旧三部作。後に公開されたエピソード1〜3を新三部作と呼ぶ。「新・旧」の呼び方は公開順となっており、時系列が逆なので注意して欲しい。

それぞれの三部作を公開順に説明しよう。


★旧三部作 (ルーク編)Ep.4〜6
スター・ウォーズ オリジナル・トリロジー DVD-BOX<3枚組> (初回生産限定)

旧三部作は、ルークを主人公にした物語で、辺境の惑星で育った平凡な青年が、銀河を支配する帝国に対抗する反乱軍の戦いの中で、英雄へと成長するストーリーだ。銀河を恐怖で支配する皇帝と、直属の部下で謎の力フォースを操るダース・ベイダーとの戦いの中で仲間の友情や葛藤が描かれている。

1977年公開
・『スター・ウォーズ/エピソード4:新たなる希望』
(初公開時はサプタイトルなし)

1980年公開
・『スターウォーズ/エピソード5:帝国の逆襲』

1983年公開
・『スターウォーズ/エピソード6:ジェダイの復讐』
(2004年『ジェダイの帰還』に改題)



★新三部作 (アナキン編)Ep.1〜3
スター・ウォーズ プリクエル・トリロジー DVD-BOX<3枚組> (初回生産限定)

続いて新三部作は、ルークが生まれる以前の過去を描いている。ジェダイが滅亡し、銀河帝国が台頭する激動の時代を生きた、伝説の英雄アナキンの成長を描いた作品だ。

1999年公開
・『スター・ウォーズ/エピソード1:ファントム・メナス』

2002年公開
・『スター・ウォーズ/エピソード2:クローンの攻撃』

2005年公開
・『スター・ウォーズ/エピソード3:シスの復讐』


2人のストーリーは、似ているようで真逆であり、韻を踏んだ、一組の陰と陽の対をなした特性を持っている。
SFのようでいて、小難しいSF特有の理論は出てこない。宇宙が真空だとか、重力がどうとか、そういう細かい事は気にしてはいけない。どちらかと言えば、宇宙を舞台にした剣と魔法のファンタジーだ。それでいて、家族や友情といった普遍的なテーマを持っており、老若男女が楽しめる作品となっている。

まだ見た事がなければ、是非とも見て欲しいのだが、レンタルDVDやBlu-rayで見るのは、実はとても困難なのだ。ここで問題となるのは、見る順番


公開順で観るか、時系列順に観るか?

「スター・ウォーズは、どの順番で観たらいいの?」と尋ねたら、多くのファンは「公開順」と答えるだろう。

確かに時系列順で観てしまえば、旧三部作の素晴らしいサプライズ()が失われてしまう。初めて観る人には時系列順はオススメ出来ない。

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(註・このマスクの下に隠されていたダース・ベイダーの正体は……? ルークとレイア姫の関係は……というアレのことです。)

だが、公開順に観ると言うのも、オススメ出来ない。その理由について詳しく次回触れたいと思うが、
レンタル店にあるDVDやBlu-rayは、全て劇場公開版ではないアップデート版しかないからだ。

このアップデート版は、時系列順で見る事を前提とした改竄がなされており、公開順で見ると、Ep.6で、知らない人や知らない場所がいっぱい出てくる事になる。

【例1】
新三部作の舞台ともなった「惑星ナブー」「コルサント」の風景と住人が映る。
……どこ? 誰? 状態。

【例2】
新三部作のアナキン役であるヘイデン・クリステンセンが登場する。
ジャバ・ザ・ハットの宮殿に、Ep.1に登場したポッドレースの選手(ダグ人)がいる。
……誰?

「それなら、時系列順で観ればいいじゃん」

「いや、ダメだ!それだと、多くの魅力を失う!」

「でも、それって、作者のジョージ・ルーカスが時系列順を推奨してるって事だよね?」

「いや、暗黒面に堕ちたルーカスの言葉に耳を貸してはならぬ!」


などと、観る順番だけで、論争が絶えない。長年我々を悩ませた一つの答えを、海外サイト(http://www.nomachetejuggling.com/2011/11/11/the-star-wars-saga-suggested-viewing-order/ )で見つけた。

と、言う訳で、ここで画期的な観方を提案しよう。


初見なら、5作観れば良い

まずは『エピソード4/新たなる希望』と『エピソード5/帝国の逆襲』の二本を続けてルークの冒険譚を楽しもう。
そこからアナキンの過去に遡り『エピソード2/クローンの攻撃』『エピソード3/シスの復讐』を観る。
そして、最後に二人の生い立ちを理解した、上で『エピソード6/ジェダイの帰還』を観るのだ。

簡単に書こう。

4→5→2→3→6

この順番だ。

実際にこの順番で観ると、Ep.2とEp.3は『ゴッドファーザーPartⅡ』のような過去の回想シーンとなり、二人の主人公の関係や歩みがハッキリと浮かび上がる。余計な政治的背景や、伏線になっていない設定が省略され、二人の主人公の運命が驚くほど似ている事に気付かせてくれる。

その上でEp.6を見ると、ルークの葛藤がとてもエキサイティングなものとなった。長年、スター・ウォーズを観て来たオイラも新しい発見があり、とても楽しんで観る事ができた。

あれ? Ep.1は?

いらない。観る必要が無い。

全てを観終えた後で、スピンオフとして楽しんでもいいが、あくまで政治的な背景の補足である。初見で、スター・ウォーズの政治的背景にまで気にする必要はない。

有名なポットレースや、赤鬼みたいなダース・モールもこの一話限りの話。本編には一切絡まない。
ファンから最も嫌われているジャージャー・ビンクスも見なくて済む。ここは思い切ってEp.1を省いてしまっていい。

観賞に必要なEp.1の情報は、Ep.2のオープニングに書かれているので安心して観て欲しい。この順序で観て、もし『スター・ウォーズ』が気に入ってなら、補足的にEp.1を観ればいいと思う。

この観方はオススメである。スター・ウォーズ入門の方は、是非この順序で観て欲しい。

もう一度言おう。

4→5→2→3→6

コレだ。「エピソード1:ファントム・メナス」は観なくてよし。


<次回予告>

次回は、公開順に観る事の難しさと、その歴史について触れたいと思う。

『スター・ウォーズ』ノ・ミカタ。 エピソード2:(ファンの)長く険しい道

執筆:まじさん/編集:猪原賽

(関連リンク)
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※この記事はまじさんの映画自由研究帳管理人・まじさんより寄稿いただきました。

【編集・猪原賽】