- 2015年02月01日12:00
荻窪老舗焼き鳥屋「鳥もと」が”北海道海鮮充”なわけは名物店長の波乱の経歴にあった!
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幻の「鮭児」が一年中食べられる謎の”焼鳥屋”――荻窪「鳥もと」の、ちょっと焼き鳥屋らしくない海鮮充実ぶりの謎が解けました。
「鳥もと」の名物店長の話を夢中で聞いていたからです。
これは「鳥もと」のジョッキ。似顔絵に描かれているお二人は、「鳥もと」の店長兄弟。左が兄で、右が弟。
私は7年前ほどから荻窪「鳥もと」に通っています。もともと駅前ロータリーにあったお店は、ロータリーの整備の関係で、現在はちょっと離れた飲み屋街の真ん中に移転しています。
移転前は押すな押すなの大繁盛。正直移転直後は客足が減りました。少なくなってしまったお客をどうやってまた増やすかというプラン。そして事実、今再び客足が伸びている――
そのキッカケが、この”幻の鮭児”始め、店長の地元である北海道のコネクションでした。
そう、「鳥もと」の焼き鳥屋らしからぬ海鮮の充実。その詳しい事情を今回、店長から聞き出す事が出来たのです。
この店長(兄)、ものすごく良くしゃべる。そして彼の語る彼の人生が無茶苦茶面白い……!
店長、元トラック野郎
先日、菅原文太さんが亡くなりました。にわかに注目されたのが映画『トラック野郎』シリーズ。
実はこの映画に出てくる通称「デコトラ」。その車両を提供したのが「哥麿会(うたまろかい)」というデコトラグループ。
鳥もと店長、この「哥麿会」の元・副会長だった!
トラック運転技術の高さ、北海道でのトラック野郎伝説。飛び出てくるエピソードが際限なくヤバイ。トラックを語る店長を見かねた店員さんが「店長にトラックを語らせると4日かかる」と苦笑するほどで、まったくその語り口、止まる気配がありません。
・イニシャルDばりに峠を攻めるトラック
・おおらかな時代のスピード違反(切符切られてる)
・2時間で免許取った
・過積載(時効)
しかも、トピックス書いただけでも危ない話ばかりだ!w
また、『トラック野郎』シリーズの監督、鈴木則文監督も昨年お亡くなりになっていますが、監督、生前は「鳥もと」の常連だったそうで……!!
そうした縁もあり、酒場「鳥もと」のTV取材の依頼だけでなく、店長ご本人のトラック野郎としての出演依頼も今でもあるそうです。……ん?w
海鮮充実は起死回生のコネクション
幻の”鮭児”は、一年中「鳥もと」で提供されています。安焼き鳥屋らしからぬ高級食材が、格安の値段で売っている。
この他にも「ししゃもの刺し身」あたりも滅多に食えない幻の味。
焼鳥屋なのに、なぜこんなに海鮮が充実しているの?……と問えば、
店長「移転して、客足が減っちゃった。客を戻したいなら、新規の客を増やしたいなら、新しいことしなくちゃダメ。だから、地元にいる幼なじみやトラック野郎だった時のコネで、北海道の海鮮を送ってもらうことにした。焼鳥だけじゃない、こんなすげーもんも食えるぞ! という新しい事を始めたわけ」
その強力なコネは、築地に入る前のものさえ手に入れる。そのおかげでお客さんに安く提供出来る。移転後、鳥もとが焼き鳥屋らしからぬ海鮮推しな店に変わったのは、そんなわけがあったのです。
酒蔵を”真心”で口説き落とす
「鳥もと」が推す酒は、青森の「豊盃(ほうはい)」。
お店を訪れた青森県人が「地元でも手に入らないのに!」と驚く幻の酒。生産量が僅かなので、新規の顧客を作らないという蔵元を、誠心誠意、しつこく口説き、2年前にやっと「豊盃」を店で売れるようになったと店長は言います。
その口説き方、ぜひ店長から直接聞いて欲しいのでここでは詳しくは書きませんが、とにかく”幻”と言っていい「豊盃」各種を常時置き、貴重な瓶がドカドカ置いてある。そしてお店に置いてある「豊盃」グッズの数々。それは置かせてもらえるようになった店長が、その後も誠心誠意、真心で売り、蔵元とやりとりし、感謝の気持ちをお客にも蔵元にも返した結果の、また蔵元さんから返って来た感謝の気持ち。
店長、元・トラック野郎というのが超納得のいかつい方なのですが、天性の営業センスをお持ちであられる……!!
気になっていた、このジョッキの似顔絵。誰に描いてもらったんですか? と問えば……
店長「知らねえよ! アサヒがくれたんだ!」
え、天下のアサヒが、荻窪の居酒屋1軒のために、こんなことまでするの!? と驚く私に、店長はニヤリと笑い、またここで書けないような事を教えてくれる。すごいなこの店長。
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まあそんなわけで、長いこと通っていたわりに、いかつい店長の怒声にビビりいつも隅でひっそり飲んでいた私ですが、やっと話を聞けて良かったです。移転後の様変わりの理由、そして店長の半生を聞くことが出来……
ああ、マンガみたいな人、ってこういう人のことを言うんだなと。
ものすごくキャラが濃い店長の話を聞きに、そして美味しい北海道の味を味わいに、これからも通おうと心に決めたのでした。
焼鳥屋来たのに、この日焼鳥食ってないし。
鳥もと本店
東京都杉並区上荻1-4-3
月〜金 13:00〜/土日祝 12:00〜
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