- 2015年01月01日18:00
58年の歴史に幕!「新宿ミラノ座」12月31日閉館興行実地レポート
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新宿歌舞伎町の映画館「新宿ミラノ座」が閉館。58年の歴史に幕が下りました。
最終上映となる2014年12月31日、上映作品は『E.T.20周年特別アニバーサリー版』。観て来ました。
大行列になっていた新宿ミラノ座
12月31日、閉館日の上映作品はこの2作品。それぞれ1回。
特に最終上映作品となる『E.T.20周年特別アニバーサリー版』には、お昼前から長蛇の列。
私・猪原賽は12時過ぎに現場に到着。既に館内からはみ出した行列は……
ちょ、これ……
ミラノ座裏の西武新宿線ビル前、ファミリーマートまで伸びていた。(ファミリーマートも既に閉店済みでした。)
この時点で既に立ち見決定。もうちょっと早く来れば良かった……。
これがチケット。新宿ミラノ座で発券される最後のチケットです。
立ち見満席、1,400人が埋め尽くす新宿ミラノ座
先に上映していた『荒野の七人』も終わり、『E.T.』の客の番となると、行列はどんどんハケていきますが館内はこのとおり。ポップコーンを買うことにすらかなりの列になっていました。
上映作品ポスターやタイムテーブルをカメラに収める映画ファンも多数。
監督さんや役者さん達のミラノ座閉館に寄せる色紙。
立ち見も入れる、というこの最終上映は、1064席という大箱のミラノ座が約1400人の観客で埋め尽くされました。席予約必須のシネコン時代には、なかなか見られない光景です。周囲の壁に添って立ち見客が並び、席と席との間の階段通路も、そこに座り込む客でいっぱい。
普段は上映前、予告映像が流れるスクリーンですが、これまでミラノ座がかけて来た映画のポスターが紹介されていました。
ラストの上映は『E.T.』
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「子供の頃、ここに親と一緒に観に来た映画だ……」との声や、
OPの「監督・スティーブン・スピルバーグ」のテロップひとつに館内は拍手万雷だったことだけはお伝えします。
1982年公開。1997年に世界記録では『タイタニック』に、日本記録では『もののけ姫』に抜かれるまで、洋画・邦画合わせても配給収入第1位だった、不動の名作。歴史ある映画館のラストを飾るにふさわしい1本。
上映後の支配人挨拶
「本日、新宿ミラノ座は閉館しますが、ミラノ座という名前と皆様の映画への熱い思いは永久に不滅です」と挨拶したミラノ座・横田支配人。
他スタッフと共に深々と頭を下げた時、1,400個のクラッカーが一斉に鳴りました。
(実際は席数よりちょっと多いくらいだったかも。クラッカーは入場時に渡されたそうですが、私はもらってないw でもだからこそ、この一枚が撮れました。)
余韻に浸りながら、外に出る
1,400名もの詰めかけた観客。特にパニックや押し合いへし合いのようなムードもなく、粛々と、余韻に浸るように出て行きます。支配人やスタッフさんが扉で待ち構え、頭を下げてお見送り。
中には泣いているスタッフさんがいらっしゃったのが印象的でした。
もう、かける映画がないので真っ白なカンバス状態の上映作品看板。
そんな寂しい新宿ミラノ座の姿をカメラに収めようとするファンや報道陣。
私は西武線方面に抜けて、帰宅。このビルは取り壊しになると聞きました。昭和の名館の灯がまたひとつ、消えました。
【オマケ】2015年1月1日の新宿ミラノ座
明けた翌日、2015年1月1日、15時。
誰もいなかった。
アパホテルの工事もしていなかった。
映画チラシ ミクロの決死圏 新宿ミラノ座の館名入り リチャード・D・フライシャー監督 スティーブン・ボイド ラクエル・ウエルチ
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