- 2014年09月10日19:00
【漫画ニュース】「絶版マンガ図書館」無料コミックが<有料>Kindle化!?買う人いるの!?という疑問に答えてみる
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マンガ家・赤松健先生が立ち上げた無料WEBコミックサービス『絶版マンガ図書館』。
先日『絶版マンガ図書館』に登録された絶版コミックのKindle化代行サービスを始め話題になりました。
そして早くも50作品を超えるタイトルがKindle化、既に販売を開始しています。
試しに1冊買ってみました。
(参考)―【KDP登録代行開始】自分のコミックスが<絶版>状態になっているマンガ家は、今すぐ「絶版マンガ図書館」に集うべき
そもそも『絶版マンガ図書館』とは?
作者の了解を得て広告を挿入した形で絶版作品を公開し、広告収入を作者に還元することを目的としている。仮公開時には赤松健の漫画『ラブひな』全14巻が公開された。絶版作品とは謳われているものの、単行本未収録の読み切りやそれらを独自にまとめたオリジナルの短編集も公開されている。なお、紙メディアで復刻が決まった作品は公開停止になっている。
- 閲覧料は無料
PCから、スマートフォンの専用アプリから、完全に無料で読むことが出来る。
(ただし有料会員になると高解像度のデータで読めたり、広告をオフにすることが出来る。)
また広告料収入は完全に作者に配分される。
- 絶版コミックを読者がアップロード出来る
後日スタッフが作者に連絡したり、作者自身が連絡することによって許諾、契約。
「絶版マンガ図書館」で作品を閲覧出来るようになる。
マンガ版YouTubeのようなシステム。
- 未単行本化作品を1冊から印刷出来る
それらに限っては「印刷できるってよ」システムが導入され、読者が有料で1冊からコミックスを印刷し、手元に置いておくことが出来るようになっている。
(参考)―「Jコミで印刷できるってよHD」システム正式稼働!それに際して声を大にして俺は言いたい。みんな!Jコミで読みたいマンガをぜひ推薦して!
『絶版マンガ図書館』脅威の新システム「Kindle化代行」
「絶版マンガ図書館」に作品を登録している作家さんには、絶版マンガ図書館内に「(作家)マイページ」が付与され、 絶版マンガ図書館に提供している作品のキンドル化(KDPでの電子書籍販売)を代行するサービスが実装された作者はキンドル化を希望する旨と、作品説明文を設定するだけで、絶版マンガ図書館に登録公開している作品がキンドル化してもらえるお手軽システム。
(【KDP登録代行開始】自分のコミックスが<絶版>状態になっているマンガ家は、今すぐ「絶版マンガ図書館」に集うべきより)
印税は作者30%、Jコミ5%という良心的配分。
赤松健先生のこの「キンドル代行」機能実装の報は9月6日。
そしてその3日後、9月9日……
新機能「キンドル登録」によって、まずは56作品(巻)がアマゾンでも購入可能になりました|Jコミ(株)の中の人
なんと、発表から3日後、既に「絶版マンガ図書館」で検索すると、56作品が絶版マンガ図書館からキンドル化され販売開始済み!!
早い!!
無料公開作品を【有料キンドル】で販売するメリットとは?
確かに、『絶版マンガ図書館』で無料で読めるマンガを、なぜ有料で、電子書籍で販売するのだ?無料で読めるなら買わないのではないか? という疑問も当然出ると思います。
が、私はこれは「販売機会の拡大」と捉えます。
ちょっと見てみてください。
これはKindleカテゴリで「赤松健」を検索してみたところです。
いつだってMyサンタ!」は、赤松健先生が絶版マンガ図書館にて公開されている未単行本化作品。
絶版マンガ図書館のキンドル代行サービスで即Kindle化した「いつだってMyサンタ!」が、Amazonの検索ボックスからの検索で、最新刊として表示されます。
周囲に並ぶ作品は、『UQ HOLDER!』『魔法先生ネギま!』。
当然赤松健先生の連載中作品、前作。つまり現行の作品や過去の商業作品となんら変わることなく、絶版マンガ図書館公開作品がAmazonの商品として並ぶ。
すべてのカテゴリから「赤松健」を検索しても、このとおり。
電子書籍Kindle版ではなく、紙の実書としての最新刊とも、「いつだってMyサンタ!」が並んでいます。
絶版マンガ図書館に登録し、公開している絶版コミックスや単行本にならなかった作品が、
現行の作品と並び、Amazon上で販売される。
これが「販売機会の拡大」ではない
(絶版マンガ図書館で)無料で公開してるのに売れるのか?
……という疑問が、まったくの的外れ
な話であること、おわかりいただけると思います。
さっそく絶版マンガ図書館発のKindle本を買ってみた
というわけで、「いつだってMyサンタ」を買ってみました。100円。
50ページほどの読切作品なので、値段は安くなっています。
このうち35円が赤松健先生の収入になり、5円がJコミの収入になります。
もちろんこのとおり、ブログのAmazonリンク挿入機能を使っても、即表示されます。
iPhoneのKindleアプリに、即DL。
私のKindle書庫に、絶版マンガ図書館のコンテンツが追加されている。
電子書籍サービスを一元化したい、というのは電子書籍ユーザーの希望のひとつでしょう。
私はAmazonの回し者ではないですが、私自身もKindle端末を持たず、iPhoneとNexus7それぞれのKindleアプリで、そこそこ電子書籍を買っている身。
Kindle本棚の充実はちょっとうれしい。
もちろん作品自体は絶版マンガ図書館で無料で読める
もちろん、Kindle化したからと言って、絶版マンガ図書館上から消えたり、閲覧が有料になったりなんかしません。
私の絶版マンガ図書館のアプリを立ち上げれば、アプリ内の本棚に「いつだってMyサンタ」が置かれています。
(ちなみに絶版マンガ図書館のアプリはこんな感じでマンガが表示されます。)
絶版マンガ図書館では、昔の懐かしい名作がたくさん無料で公開されています。
下のいくつかの作品を見てみてください、「あ!懐かしい!」と叫ばずにはいられない作品だと思います。
このどれもが、現在絶版マンガ図書館で無料で公開されており、各作者さんの裁量によりますが、ぞくぞくとKindle化していくことでしょう。
昔なつかしいあの作品を読みたい。
好きだったあの作品、そういえば古本屋に売ってしまったな、処分してしまったな。
じゃあもう1回古本屋で買って読もうかな。
そんな時、「絶版マンガ図書館」を思い出してください。
絶版マンガ図書館のコンテンツが、どんどんKindle化していることを。
そしてそれらは、古本屋でまとめ買いするのとそんな大して変わらない値段で、電子書籍として手に入れることが出来るんです。
そうすると、古本屋で買っても作者にはまったく収入にならないけれど、
絶版マンガ図書館経由のKindle版で買うと、作者にいくばくかの収入がもたらされます。
絶版マンガ図書館のKindle代行サービス。それは……
好きだったあの作品、その作者に、少しでも「お布施(笑)」しようかな、そんなキモチに応えるサービスです。
絶版マンガ図書館
http://www.zeppan.com/
私の作品も、絶版マンガ図書館で無料公開されています。
Kindle化も代行申請しています。
こちらも絶版マンガ図書館の未単行本化作品がKindle化したもの。オススメです。