- 2014年07月07日19:00
幻の名店「夢民」の味から、明治36年のカレーライスまで再現する情熱がすごい!洋泉社ムック「今いちばん美味いカレー」
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コンビニで見つけたカレー本、「今、いちばん美味いカレー」(洋泉社)がカレーファンにはたまらない内容だったので紹介します。
特にカレーマニアの中では伝説となっている高田馬場「夢民」のカレーについて、今その味を受け継ぐ店の紹介や、実際当時のカレーを再現してみた!的な内容は、カレーファンにはたまらない内容となっていると思います。

2014年夏。
暑く熱いカレーの季節。
巻頭特集は、実はこれまでなかなか注目されていなかった「南インドカレー」。
日本のインドカレー店のほとんどが、実は「北インドカレー」だったという文脈で、現地の味に近い味から日本人向けにアレンジされたものまで、要注目の「南インドカレー」を紹介しています。
が、そんな新しいカレー情報と共に、やはり思い出してしまう懐かしの味。
今は閉店してしまったカレーの名店3店舗について、
「忘れられないあの味 名店カレーをもう一度」コーナーに私は注目しました。
そこにあった3店舗とは、
高田馬場「夢民(むーみん)」、
上野「モーティ・マハール」、
日本橋「印度風カレーライス」。
このコーナーではその3店舗の過去の姿、カレーの味を懐かしさと共に紹介。

直系ではないにせよ、そんな名店の味を再現しようと努力する「あの味を食べられる店」の紹介、

また、横濱カレーミュージアム初代名誉館長・カレー研究家・小野員裕さんが挑戦する、「当時の味の再現チャレンジ」。
私自身は「夢民」は未訪のまま(※)だったのですが、惜しまれつつ閉店した名店。
当時のファンには懐かしい、そして興味深い記事なのではないでしょうか。
(※:夢民は一時期フランチャイズで支店を展開したが、そんな支店のひとつ江古田店には行った事がある。当時は「名店の味なんてこんなものか」と思ったものだが、確かに支店の味はイマイチだったようで、夢民本店がフランチャイズを任せた会社のその姿勢と味に激怒し、早々に支店展開は中止、各店閉店となった――というウワサがある。ウワサである。)
また、この小野さん、名店の味の再現では飽き足らず、なんと明治時代のカレーライスを再現する挑戦もしています。

それがコレ。「明治のベストセラー『食道楽』のレシピで当時のカレーを再現する」。
食道楽
1903年(明治36年)1月から1年間、報知新聞に連載され、大人気を博したことで単行本として刊行されると、それが空前の大ベストセラーになった。
文学史的にも評価が高く、村井弦斎の代表作とされている。
翌1904年にかけて続編を含めた8冊が刊行された。 食道楽をテーマにした物語であり、ヒロインの お登和(おとわ) が料理をつくり、それについての薀蓄を語る。
春・夏・秋・冬の4部に分けられており、登場する料理・食材は和・洋・中華など、実に六百数十種類に及ぶという奇書で読者を驚かせた。
(Wikipediaより)
『食道楽』とは上記の引用のとおり、村井弦斎の書で、明治期のグルメのレシピ満載の奇書。
当然600種類を超えるそのレシピの中には「カレーライス」があり、そのレシピ通りにカレーを作ってみよう! というのがこの記事の主旨。

その出来栄えは小野氏も「明治36年当時のカレーライスとしてはレベルが高く、いまある巷のヘタな食堂のカレーライスよりおいしいと感じてしまった」と絶賛するほど。
私もカレー好きな人間の1人として、各国のカレー、日本で食べられるカレー、今は食べられない名店のカレー、そんな幻の味を再現しようとする試み、全100ページほどの薄いムックながらも、カレーへの熱い情熱を感じました!
これは保存版と太鼓判を押しますよ!
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