- 2014年06月06日12:00
【中野】老舗の灯、また消える…<さばの味噌煮>専門定食屋「のれん」25日閉店

中野の”さば味噌一択”定食屋さん「のれん」。
NewsACTでも一度レポートをした、中野の知る人ぞ知るランチスポットなのですが、今月閉店との情報が入って来ました。
閉店日は6月25日。
ただし、材料切れにより早まる可能性もあり、場合によっては20日頃では……? とは、当の女将さんの談です。
■営業は昼だけ!メニューは”さばのみそ煮定食”一択のみ!中野「のれん」

中野駅北口の飲み屋街にある、小さな定食屋さん「のれん」。

こちらは昼のみの営業、そしてメニューも「さばみそ煮定食」のみ。

閉店のウワサを聞きつけてか、この日11時45分に筆者が訪れると、既に満席(!)。
しばし外で一人行列を作るわたくし。

年季の入ったのれんを眺めていると……

先客が出て、中に入ることが出来ました。
店内はカウンターのみ。席は6席ほど。長蛇の列とまではなりませんが、ひっきりなしにこの席が埋まります。
「閉店するんだって?」
「毎日来なきゃな」
そんな一言を残して、常連さんらしき人達は去って行きます。
そんなお客さん達に対応しつつ、定食を準備しつつ、また片付けもする。
女将さん忙しそう……。
だけどそのチャキチャキとした様子に、
「まだあと10年やれるんじゃないか?」
と声をかける常連さんもいましたね。

カウンターの内側は狭く、このガステーブルには今日の分の仕込みが済んださばの味噌煮の鍋と、2、3人前ずつ都度作る味噌汁鍋があります。
メニューは「さばみそ煮定食」一択なので、オーダーする必要はありません。
しばし待っていると……

漬物と小鉢が先に出て来ます。今日の小鉢はきんぴらでした。

そしてこれが「のれん」のさばみそ煮定食。
ごはんは軽めで、おかわりが1回出来ます。

もちろん魚の切り身ですから、どの部位が提供されるかはその順番次第。
私は今回もしっぽのほうでしたw

しっかりと煮込まれたさばの味噌煮は、

骨まで食べることが出来ます。
おいしく定食をいただいていると、ラジオが正午を告げました。
女将「あら、まだ12時? みんな早いし忙しいから、もうとっくに12時過ぎた気分だったわ〜」
(と、その機敏な動きに反して、やわらかい口調の女将さん。)
閉店するとのウワサ。
今日は絶対「のれん」で昼メシだ!
そんなお客さん達が早め早めの行動をしているのかもしれません。

ミソダレを舐めるまでいただき、ごはんも1回おかわりしちゃいました。

お客さんが定食を食べ終わったタイミングで、ショーケースの中のフルーツが振る舞われます。
今日はメロン。
絶品さば味噌に、おかわり1回の美味しいごはん、そしてデザート付きで850円。
これは決して高くありません。
事前に数日前こちら「のれん」を訪れた友人から「20日頃閉店だってよ」と聞いていた私は、メロンをサッといただき、お会計をしながら女将さんに訊いてみました。
――閉店するそうですね。
女将「そうよ〜。25日に店を閉めるの〜」
――20日頃、と友人に聞いたんですが、伸ばす事にしたんですか?
女将「材料切れたら、25日より早く閉めるかもね〜」
そう受け答えしながらも、新たな客のためにセッティングする手を止めない女将さんに、そんな元気そうなのになぜ閉店するのか詳しく訊くのも無粋でしょう。
のれんの外には、席が空くのを待っているお客さんもいます。

中野北口、さば味噌専門定食店「のれん」。
この提灯が見られるのもあと半月ほどです。
「のれん」の味を知っている方も、ずっと気になってた方も、
ぜひお早めの来店、オススメします。
のれん
東京都中野区中野5-61-12
(11:30〜16:00/毎月1・15・30・31日定休)