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あなたの暮らしのためになる(?)漫画原作者・猪原賽が発信する中央線ライフブログ

  • 19:00

老舗八ツ橋店「聖護院」「西尾」の八ツ橋を比べてみたら更に謎が深まった

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京都銘菓「八つ橋」。
地方のおみやげには「元祖」「本家」など銘打ちながら、一体ほんとにそうなのか? と思うほど元祖を名乗る店があったりしますが、この写真の「八つ橋」は共に歴史のある八つ橋メーカーの商品。

左は「聖護院八ツ橋総本店」の八つ橋。創業1689年(元禄二年)。
右は「本家西尾八ツ橋」の八つ橋。創業1689年(元禄二年)。

奇しくも同じ年代に創業し、八つ橋を売り始めた2つの老舗。
しかしこの2つは、双方が別々の方向で「新しい八つ橋」を提唱した商品で、そのアプローチの仕方の違いが面白かったので、比べつつ紹介したいと思います。

聖護院の新しい八つ橋の形

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パッケージにもはっきり書いてあります。「新しい形の八ツ橋 珈琲」。

コーヒー風味というフレーバー自体が攻めているように思いますが、形が本当に新しい。

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箱から出すと、このようになっていました。
珈琲色の焼き菓子。その形はシガレットタイプの細巻きになっています。

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2本ほど出してみましょう。
カリッとした薄いクレープが細く巻かれた状態。
珈琲風味ではありますが、八つ橋の特徴であるニッキの香りはやはりスパイスということでしょうか。香りを嗅いでみると、コーヒーの香りではなくニッキの香りのほうが勝っています。
(ニッキ=シナモン)

ですが実際これをかじってみると、確かにコーヒーの苦味がします。
香りこそニッキに負けていますが、食味はコーヒーが完全に勝っていますね。

細い形状はオシャレに手軽にいただける、確かに新しい八つ橋の形。
コーヒーや紅茶と共にいただきたい八つ橋でしたね。

聖護院八ツ橋総本店
http://www.shogoin.co.jp/

西尾の金箔入り八つ橋

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こちらは「本家西尾八ツ橋」の「おひろめ」という商品。
これは新しい八ツ橋……というよりは、その長い歴史を記念した商品。
西尾八ツ橋の創業300年を記念し、1987年にお披露目された記念菓で、見た目がかなり派手です。

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単純なニッキ色の茶色を想像しているとびっくりする「金箔入り」。

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その姿を「西尾」は「雅」と称していますが、確かにこれは漆塗りの美術品を想像させる美しい姿をしていますね。
見た目に美しく、食べておいしい八ツ橋。

京都土産として八ツ橋は基本過ぎてやや食傷気味な方もいるかもしれませんが、これは贈答品として喜ばれそうな気がしますね。

本家西尾八ツ橋
http://www.8284.co.jp/


「八ツ橋」という名前の由来

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「八ツ橋」という名前の由来は諸説あります。

箏曲の祖・八橋検校を偲び、箏の形を模したことに由来するとする説と、
『伊勢物語』第九段「かきつばた」の舞台「三河国八橋」にちなむとする説があるのですが、
その後者については「西尾」がコミックパンフレットとして商品に封入していました。

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「伊勢物語」のエピソード「かきつばた」に感銘を受けた「西尾」創業者が発案したものが「八ツ橋」だという内容がマンガになっています。

このマンガは西尾の公式サイトでも読む事ができます。
(→http://www.8284.co.jp/comic/

一方、前者の「八橋検校」説のほうはと言うと……

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聖護院八ツ橋公式サイトに説明されていました。

「聖護院」と「西尾」という京菓子・八ツ橋の代名詞の2つ。

その双方が別々の由来を語っている。

そしてその双方が共に「創業1689年」。

元祖や由来に関しては、それこそ300年もの長きに渡って双方が静かな闘争を繰り広げていたのではないかと想像すると、ちょっぴりニヤッとしてしまいます。

ちなみに「本家西尾八ツ橋」とは別の八ツ橋を売る店、「八ツ橋屋西尾為忠商店」なんてお店もあるようで、その名前から言ってこちらも「本家西尾八ツ橋」と関係が無いとは言えなさそう。

京都の代名詞「八ツ橋」――その元祖と由来。
この決着はそう簡単にはつきそうにありませんね(笑)。