- 2013年10月31日12:00
アラフォー以上の情報提供者求む!「桃屋の刻み漬け」

半額シール付きのこれ、「北野エース」で買った「大人のための八種の野菜しょうゆ漬け」。
わたし、これを見た時、叫ぶほどに喜びました。
これは昔なつかしい、今は亡きアレの代用になるのでは!? と。
アレというのは、瓶詰めごはんの友の老舗・桃屋の『刻み漬け』。
完全にアラフォーに足を突っ込んでいるわたくし、38歳。
そんなわたくしが小学生の頃、桃屋が出していた瓶詰め漬け物。
誰か、覚えてませんか?

まさにこのような瓶に詰められ、

しその実や刻み大根が醤油漬けになっていたもの。
桃屋「刻み漬け」は漬け物ですが、幼少期の私は完全に「ふりかけ」として、白いゴハンにバラバラのっけて何杯でもイケる!
そんな思い出の味なのです。
ですが売れ行きが悪かったのか、いつの間にか「刻み漬け」はスーパーの棚から消え、私もすっかり忘れていたのです。
数年前ふと「刻み漬け」の存在を思い出した私は、桃屋のお客様相談センターに電話しました。
ええ、私の趣味のひとつである、「クレームじゃない企業への電話魔」です。
たしかこんなやり取りだったと思います。
――あの、昔「刻み漬け」って商品あったと思うんですけれど。
若い電話係「ちょ、ちょっとお待ちください……」
しばしの保留音。
ベテラン電話係「お電話代わりました。『刻み漬け』ですか? あ、ああ〜! ありましたねそんなの!」
さっきの若い係の事務的な話し方から、久しぶりの旧友に会ったようなおじさんの対応になる。
――「刻み漬け」っていつ無くなったんです?
ベテラン「さすがにねえ、昔過ぎてデータが無いんですよ……」
――久しぶりに食べたいんですけど、地方限定とかで売ってたり、再発売の予定とか無いんですかね?
ベテラン「たぶん無いと思いますよ」
――じゃあせめてレシピとか無いですかね?
ベテラン「それなら工場にあるかもしれないです。レシピ、送りましょうか?」
というわけで、メールにて『刻み漬け』のレシピを手に入れた私はさっそく作って食べました。おいしかった。
……なんて話で終わるわけもなく、実はさすがに廃盤となった商品でも、そのレシピは基本的に社外秘。
材料だけは教えるので頑張って自作してみて、というのが電話した当時の桃屋のせいいっぱいの対応でした。
それでも私はありがたい。あの思い出の味に近づけるのだから。
とはいえ分量がわからない私がなんとか作ったものは、記憶に残るあの味に近くとも、完全に一致するわけでもなく、もやもやとまた数年過ごし、現在ですよ。

こんなもの見つけたら奇声を発して喜んだのも、無理もないこと、わかってもらえると思います。
ですが、そんな期待は打ち砕かれました。
おいしいです。おいしいですよ?
でもやっぱり材料や形状は似てても、完全に別の味。
「刻み漬け」に比べたらやや甘め(大人のための、って書いてあるのに!)、
やややわらかめ(大根のパリポリ感がないよ!)、
初めてこの漬け物に出会っていたら絶対おいしいはずなのに、
舌に幼少期の「刻み漬け」の記憶が残っているものだから、
「コレジャナイ」感がハンパない。
俺は桃屋の刻み漬けが食いたいんだよ!!
というわけでアラフォー以上の読者の方、桃屋の「刻み漬け」の記憶を共有出来る方、
何か「刻み漬け」の代用となる商品、現在も買える・食べられる商品、ご存知であればお知らせください。
切実に。
【猪原賽】