- 2013年10月18日19:00
新・焼きとん名店の系譜<秋元屋>系、都立家政「弐ノ十」
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おや、いい眺め……
西武新宿線・都立家政駅に来ています。
友人がここで酒を飲んでるから来いよ、と言われて降りた「都立家政駅」。
筆者は中野在住ですが、実は初めて降りる駅。
なんとも言えぬ駅周辺の侘しさに、なぜこんなとこに呼び出す……? と疑問に思いました。
が、彼が呼び出したその店「弐ノ十(にのじゅう)」は、焼きとんの名店「秋元屋」で修行し独立した弟子筋のひとつ。都内で「秋元屋出身」というだけで高まる焼きとん屋のひとつだったのです。
秋元屋系列は、東京焼きとん界ではちょっと名の知れた焼きとん屋の系譜になっています。
秋元屋で修行し独立した店は、どこもハズレのない、新規ながらも老舗の風格と味があると評判で、
ニューフェースの焼きとん屋が既に名店の貫禄!テレビや雑誌の取材も殺到、野方の「秋元屋」
孤独のグルメでも舞台になった沼袋がアツイ!もつ焼き酒場「たつや」
NewsACTでも過去に「秋元屋」と、秋元屋で修行した方の独立店「たつや」を紹介。特に「たつや」は記事関係なく、時々筆者も行ってます。
そんな秋元屋系列の「弐ノ十」。
これは期待大、です!
都立家政駅前の商店街は、中野駅にある各線の駅でも特に寂れているほうと言っていいでしょう。
商業区域というよりは住宅街だからかもしれませんが、細い路地についっと並ぶ商店街は、路地に入るとすぐ住宅街。
「弐ノ十」もそんな路地に入った、え、こんなところに? という立地。
しかしながら、扉も何もなく路面から即カウンターが見えるオープンな店構えのそこには、
私を呼んだ友人が「遅いよ、席なくなっちゃった」と苦笑いするほどに盛況な客の入りでした。
ツレがいると知って周囲のお客が気をきかせて空間を作ってくれ、店員さんも空いているテーブル席の椅子を持って来てくれたので、なんとか入ることは出来ました。
それがこの焼き台目の前のナイスポジション。
煙立つ串を見ると、その誰か他の客が食うらしいそれが欲しい! とハイエナオーダーをすることにしました。
とりあえずは友人の食いかけのメンチカツで乾杯!
串はまず、友人オススメの牛すじ煮込み串と、カシラにアブラ。
煮込み串は黒板メニューにあったので、「この日のメニュー」だったのかな?
あふれんばかりの盛り方は、もはや串に見えません。
プルプルとした食感に濃い目の煮込み汁が甘辛く、こらビールが進みそうだ。
カシラとアブラは両方とも味噌味で。
特にアブラは私は焼きとん屋の指針にしています。初めて行く店では必ず頼んで、その味で店を判断します。
マズいお店ではアブラは、臭味が多い上にかみ切れないことが多く、如実にその店の「腕」が出るんですよ。
で、「弐ノ十」のアブラ。
うまいです。
サクッとした歯ざわりのあとに来るとろける食感。
臭味のない脂がじわっと出る感じ。
ここは当たりです!
じゃがバターに納豆包み焼き。
一品料理も焼き台で焼かれたアツアツのもの。
そしてこれが、ほかのお客さんのオーダー、焼き台で焼かれているのを見て
「うまそう! こっちにもお願いします!」とハイエナオーダーした、
肉巻きトマトに焼き茄子。
肉巻きトマトは薄いバラ肉でしょうか。一見チーズかけトマトのようにも見えるくらいで、しかもトマトが普通のトマト。ミニトマトにはないジューシーな果汁がたまらんのです。
最後に紹介するのは、メニューで気になってしょうがなかった、
「どぶハイ」。
字だけ見ると、おいおい……という文字ですが、もうおかわりですよね?
「どぶろくハイボール」です。
白く混濁したどぶろくに、ソーダ水を注ぐだけ。
これは正直ネタ的に頼んだものですが、意外や意外。
かなりイケる。
筆者は甘い酒が苦手なほうなんですが、濃厚で甘い味がソーダで薄まり、すっきりとして爽やかさアップ。
これ、真夏に知りたかった、暑い夜に汗をかきながらグビグビ飲みたかった、そんな味です。
当然ソーダが残りますから、お代わりの時はホッピー形式に、
「どぶナカください!」
とコール。
都立家政「弐ノ十」。
秋元屋系でも珍しい女性店主の店。
オススメです!
やきとん 弐ノ十
東京都中野区鷺宮3丁目6−2
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