- 2013年04月08日21:11
のぼうの城ロケーション探訪! 十万石忍城と、石田三成の大失策「石田堤」、あと古墳を見てきました
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いきなり「古墳を大切に」と言われてもお困りになるだけとは思いますが、もうすぐDVD・ブルーレイが発売になる大ヒット映画「のぼうの城」。
その舞台である忍藩、つまり埼玉の行田市に行って来ました。
映画の中でもクライマックスで「水攻め」シーンがあり、震災の影響を考え、映画公開が遅れた「のぼうの城」。
その水攻めに実際利用されたのが、こちら「さきたま古墳群」。
まずは「のぼうの城」主人公、成田長親の居城であった忍城から見てみましょう。
実は現在ある忍城は、昭和63年に作られたもので、実際あったものとは、やや場所も規模も違います。
現在は公園として整備されている忍城一帯ですが、かつてはこの図のように、湿地帯・沼に点在する島に橋を渡し、築城された堅牢な城でした。
現在の忍城は、そんなかつての姿をやや誇張して建っているものですが、写真を撮るロケーション的には美しいですね。
やや場所が変わっている、というのも、隣接する郷土博物館の一部として再建されたもので、貴重な当時の資料が展示されている展示室という使い方がされている為です。
鐘楼も再建されています。
吊り下げられている鐘も、当時のものではありませんが、本物は郷土博物館内に展示されています。
残念ながら時間が合わず、見ることは出来ませんでしたが、忍城(郷土博物館)前では、
おもてなし甲冑隊の皆さんが、演舞や、忍城の案内をしてくれています。
YouTubeに動画がアップされていたので、ちょっと置いておきますね。
さて、このような水上の城「忍城」を攻め落とそうとしたのは、豊臣秀吉の関東平定の任を任された、石田三成。
三成は忍城からやや離れた、現在は「さきたま古墳群」として知られる古墳群のうちのひとつ、「丸墓山古墳」の上に陣を張り、忍城を眺めました。
こちらの丸墓山古墳を始めとした「さきたま古墳群」は、実際の古墳そのものでありながら、今も見学者が登れる、貴重な古墳のひとつ。
ですから冒頭の、
「古墳を大切に」と注意が喚起されているわけです。
さて、登ってみましょう。
周囲には前方後円墳や円墳が多くあり、文字通り「古墳群」であることがわかります。
こう見るとやはり関東平野は平地で、確かに遠くを見渡すのに良いロケーションですね。
丸墓山古墳頂上には、このような説明があります。
忍城が眺め見える方向を示してあります。
やや望遠で撮ってみました。
中央に、先ほど写真をお見せした忍城が見えるのがわかるでしょうか。
これが、石田三成の見ていた光景……に近い光景なのでしょう。
今は住宅が建ち並んでいますが、水上に建つ忍城を見て、光成は水攻めを発案。
陣を張った丸墓山を中心に、忍城一帯を取り囲む、のちに「石田堤」と呼ばれることになる全長28キロにも及ぶ堤を築きました。
丸墓山から見下ろすこの道、実はこれ、石田堤の一部です。
ここから伸びる石田堤は、全てが残っているわけではありませんが、ここからちょっと離れた所に「石田堤史跡公園」がありますので、そちらに移動してみます。
史跡公園近くの、実際の石田堤。
こちらは行田市ではなく、鴻巣市内(旧・吹上町)になります。
新幹線の高架を挟んで、左右に公園があります。
こちらには当時の忍城の様子、水攻めの様子がイラストに描かれています。
丸墓山から忍城を望む石田三成の陣が描かれていますね。
こちらも実際の石田堤。
上から覗くこともできます。
また公園内には、この足元の部分の石田堤の断面を展示しています。
地層的に、どのような方向から土が盛られたか、がわかるようです。
公園内には、水攻めの様子を窺う物見台も再建されていますが……
もちろん、ここに登っても、今は当時の様子を見ることが出来るわけでもなく、まあ、雰囲気ですね(笑)
さて、駆け足で紹介しましたが、「のぼうの城」ロケ地……というか舞台となった歴史的なロケーションの数々、いかがだったでしょうか。
たとえば「さきたま古墳群」はそれだけでひとつの記事になるほど興味深いスポットなのですが、今回紹介した場所は全て、いかんせん交通の便が悪いんですよ(笑)。
実際筆者が駆け足で巡って来たため、ひとつひとつは深く掘り下げることが出来ませんでしたが、歴史好きの方や、「のぼうの城」ファンの方は、こんなスポットがあるよ、ということを知っていただき、ぜひ実際に、ゆっくり行田の観光をして欲しいと思います。
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