- 2013年02月13日07:00
電車から「落ち」ても怪我をしない福島県人?
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福島県といえば三陸沖で取れる海の幸が有名で旅館なども多数存在しており、旅行などで訪れたことのある人も多いだろう。例えばその旅館のロビーなどで、旅館の従業員が「今日到着予定のお客さんを迎えに行ったんですが一本前の電車でオチてしまったようで会えなかったんですよ」などという会話があったとしよう。
そこで「え?人身事故か何かあったんですか?」などと聞くと怪訝な顔をされ、少し恥ずかしい思いをする事になるだろう。

事の顛末を理解した旅館の従業員さんはきっと笑いを堪えるか、吹き出してしまう事だろう。
東北大学・加藤正信教授の『日本の方言と古語』によると、この降りるという事を“オチル”と表現する地帯が福島県地方から北へ、ちょうどJRの東北本線に沿うように、青森県下北半島の付け根辺りまで伸びているという。
これは昔何処かで発生した言葉が街道沿いに伝わっていった事を示している事に他ならないという。
“オリル”のリが言い易い様に“オジル”になり、それに“降りる”と“落ちる”の意味の類似性が加わって“オチル”となったのだろうと加藤教授は推測している。
だから当該の地域へ行って、発言者の表情と会話の内容が一致していない“オチる”はこれである可能性がある、気をつけよう。
では本当に「落ちる」事はなんと表現するかというと、これは「オッコチル」「ホロケオチル」などといってきちんと使い分けているようだ。
