- 2012年12月02日12:00
1回で3度美味しい、関西から来た超コッテリラーメンの名店「無鉄砲」

東京に進出して来た関西からのコッテリ豚骨ラーメン店「無鉄砲」。
東京店オープンはたった2年前ながら、既に東京のラーメンランキングには常にランクインする名店だ。
その売りは、文字通りコッテリ……というより、ボッテリと言ったほうが正しそうなポタージュ状の豚骨スープ。
天下一品やじゃぐらに匹敵する粘度のスープは一見の価値ありだ。

店の場所は、西武新宿駅・沼袋が最寄り。
新青梅街道沿いにあり、若干交通の便は悪い。しかしながら、ラーメンメディアの評判を聞いた客がひっきりなしに訪れ、客が途絶えることは無く、時間によっては行列も覚悟する必要がある。

これがかつて筆者が食べた、ラーメン(ねぎ多め・750円)。
しかし今回はねぎ多め・コッテリで頼むことにした。
無鉄砲の売りである、ラードを使用しない、純粋豚骨を煮込んで作ったボッテリスープ。
「コッテリで」とお願いすることで、背脂がトッピングされ、更にガツンと、いわば「ダブル・コッテリ」でいただけるからだ。

で、これが今回のラーメン(コッテリねぎ多め・750円)。
背脂ひとつで、上の写真とはまるで見た目が変わる。

チャーシュウは薄切りのものが4、5枚。
ボッテリスープに隠れ、何枚か把握することが出来ない(笑)。

麺は関西の某製麺所製の中太麺。
ちじれた麺は、ボッテリしたスープをよく吸い上げる。

そのボッテリスープの粘度は、これを見ればわかるだろう。
レンゲが浮くほどのボッテリ感。完全にポタージュ状である。
ここまで濃厚にエキスを絞りとった豚骨スープは、なぜか臭みもなく、旨味にあふれている。
舌にまとわりつくコクと、(物理的な)まろみがたまらない。
筆者は「コッテリ」コールで背脂を足したが、素のスープはこのボッテリ感に反して脂っこくなく、味単体で言えばスッキリしているから不思議だ。

卓上には辛子高菜、紅しょうが、ニンニク、胡椒にラーメンのタレと、とんこつラーメンのトッピングの基本が全て揃っている。
ニンニクは醤油漬けで、かなりパンチの利いた香りがする。
タイトルに「3度美味しい」と書いたのは、これらによって味を変えようぜ、なんて意味ではない。
ここからが「無鉄砲」の真骨頂だ。
3度美味しい、そのひとつずつ紹介しよう。
【1】デフォルトラーメン
上の調味トッピングで普通にいただく最初のラーメン。
(ここまでの説明どおりである。)
【2】替え玉
「無鉄砲」の替え玉は2種類。
・中太麺(製麺所製)
・細麺(自家製麺)
この後者の細麺は、替え玉でしか選べない。
つまりこれが、替え玉することで味わえる第2の味である。

細麺替え玉に加えて、ほぐしチャーシューもお願いしてみた。
(替え玉・ほぐしチャーシュー入り、150円)

天下一品の細麺と同じだ。
中太麺に比べ、ボッテリしたスープを見事に持ち上げる。
箸が重い……。
この細麺は、噛むとブツリブツリと噛み切れる歯ごたえが気持ちがいい。
【3】追いスープ
このボッテリスープを飲み進めば、だんだん冷え、重くなっていく。
その際に頼むのが、追いスープ。
・アッサリとんこつスープ
・アッサリ魚出汁スープ
の2種類が用意され、これを丼に投入することで、スープの温かさが復活し、コッテリ度合いが薄れ、新しい味となり、さらに美味しく食べ進められるわけだ。

こちらが追いスープ(魚出汁スープ・無料)


麺にからむスープの表面張力でわかるだろうか。
左が元のボッテリスープ、右がアッサリ追いスープ後だ。
魚出汁スープを追いスープすることで、豚骨魚介ラーメンの味わいに。
(個人的には魚粉も欲しいところ)
替え玉、追いスープ。
選んで3度美味しい濃厚とんこつラーメン。
なかなか行きづらい場所に立地しながら、客が途絶えないのも納得だ。
ライスは250円でおかわりし放題なんてサービスもある。
ぜひ、腹を限界まで空かして、行ってみる価値はあるだろう。
無鉄砲
東京都中野区江古田4丁目5-1
03-5380-6886
http://www.muteppou.com/

男が食べたい人気のおかず最強の90品―ピリ辛こってりあっさり (saita mook)